レビュー

[レビュー][threecolumns]

【DT No.1 DT Ultramate】メタルバンドで腕時計と変わらない見た目を実現。心電図測定にも対応した4000円台のスマートウォッチ、DT No.1 DT Ultramateレビュー


スマートウォッチを利用する方にとって避けて通れないのが、普通の腕時計とのデザインの違い。特にApple Watchなどのスクエア型の画面の製品の場合、以前に比べればそうではないにせよ「この人スマートウォッチなんだな」と思われることはあるはず。そんなときに嬉しいのが、スマートウォッチの利便性と、「普通の」腕時計と同じような見た目のスマートウォッチ。

今回は中国DT No.1のスマートウォッチ、DT No.1 DT Ultramateをメーカーより提供していただいたのでレビュー。AliExpressの公式通販などで4,900円ほどで購入できる安さでありながら、メタルバンドで腕時計らしさを両立した製品。心拍数の自動計測や血中酸素濃度・血圧・心電図の計測機能も備え、またスマートフォンと一緒に利用することでGPSを利用した運動計測にも対応するもの。安価に手に入れられるのも魅力的です。

メタルバンドを採用して、パッと見は"ゴツい腕時計"を実現



パッケージは黒色に製品写真がプリントされたもの。DT No.1のパッケージは主に二種類あるようで、先日レビューしたDT No.1 DT8 Ultraは横長でしたが、本機は真四角。製品によってこのどちらかになっているようですが、正直良くわかりません。こっちの方が若干高級感はあるかも。


付属品は本体の他にプラスチックのバンド、充電ケーブル、説明書の構成。メタルバンド以外のバンドも付属することで気分や使い道に応じてバンドを付け替えることが可能。バンド幅自体は一般的なもののため、必要に応じて自身で買い替えてしまうこともできます。



メタルバンド装着時の状態で本体の写真を。DT No.1 DT Ultramateはスマートウォッチとしては大型の1.5インチIPSディスプレイを搭載。写真を見ても分かるようにかなりディスプレイは大型で存在感を放つ仕上がりです。ボタン類は右側に2つ、左側に1つ搭載し最近の1ボタン型が増えたスマートウォッチの中では若干異色の存在です。

ボタンについては、左上がカスタマイズボタン、右上がホームキー兼ロータリー(回転式)のクラウン、そして右下がファンクションキー。ファンクションキーは通常運動モードが起動するようになっていますが、設定から表示するメニューの変更も可能です。

裏面には心拍数や血中酸素飽和度、血圧などを計測するPPGセンサーとECGセンサーの2つを搭載。ECGセンサーによってPPGセンサーのみでは実現できない簡易的な心電図の作成を可能としているというもの。医療目的では役には立たないということは留意は必要です。


付属する充電アダプターも背面に当てることで充電が可能に。ワイヤレス充電のため、本体が汚れていたとしても問題がないのは嬉しいところ。ただし、充電速度は遅く一度満充電にするためにはある程度の時間は見ておく必要があります。

充電時間やバッテリーの持ちについては、公称では350mAhバッテリーにより5日間のバッテリー持ちと5時間以内の充電と謳っている、とだけ。バッテリーの残量表示が20%刻みでしか存在しないため、どのタイミングで満充電なのか、どのくらいのペースでバッテリーが減っているのかが判別できないため、そこそこ持つ程度に思っておけば良いかもしれません。

     

ディスプレイの大きさはAmazfitのフラグシップモデルであるAmazfit GTR 4と比較しても分かるかと。GTR 4自体も1.43インチのディスプレイを採用しておりそれなりに大きい部類ですが、1.5インチの本機はさらに大きい感じ。

1.5インチのディスプレイに454×454の高精細なIPSを採用。一部の中華メーカにあるような低解像度なものでもないため、見やすい画面を実現しているのもポイント。腕時計っぽいベゼルをつけていることもあり、なお一層大きく感じるので男性でも手首が細いとつけるのはハードかも。また、厚みもAmazfit GTR 4に比べると一回りくらい大きいイメージです。(公称11.8mm)

     

画面が大きいこともあって重さもなかなかの重量級。メタルバンド装着時で100g、ラバー製のバンドでも66gの重量でPixel Watch(63g)などとほとんど変わらないレベル感です。メタルバンド、ラバーバンドの両方をつけて外出をしてみましたが、メタルバンドで使い続けるのは結構ハードな印象。重い機械式腕時計を着け続けられる人の気持ちが分からなくなります。



メタルバンドで装着した際のイメージは写真の感じ。どうしても見た目がちゃっちい部分はあるにせよ、よくある腕時計っぽい見た目になっているのでは。スマートウォッチのメタルバンドは、Huawei Watchの際に利用したとき以来でなかなか新鮮でした。ただ、付属のメタルバンドは留め具部分が独特で、余ったバンド部がバンドの内側に入る構造。擦れて痛く感じる点もあり、メタルバンドで利用したい際には、他社製のバンドに付け替えてもよいかも。

着けてみての印象としては、とにかく重いということ。前述したようにバンド込みで100gという重量級のため外出時くらいなら良いですがランニングの際につけるのはかなりハード。バンドが腕に擦れることもあり、ラバーバンドを利用するほうがおすすめです。

     

ラバーバンドを装着した際でも腕時計らしい見た目を確保。最近はラバーバンドの腕時計というのもそこまで違和感があるわけでもなく、このバンドで常用しても良いかも。特にスポーツ測定をマストにするならこっちの方が良さそうです。

なお、付属しているバンドはベルトピンのピン部分が指先だけで調整できるタイプ。このため、付属のバンド間であれば工具不要で付け替えが簡単にできます。自身で他社製のバンドを利用する際には22mmのベルトを装着することも可能です。


改めて本体を確認。1.5インチという超大型のIPSディスプレイは、454×454という高い解像度を実現。高性能なスマートウォッチの一つであるWear OS 5搭載のTicWatch Pro 5でも1.43インチ・466×466で本製品とほぼ大差ない水準。DT No.1 DT Ultramateがいかに高精細なディスプレイを搭載しているかがわかるかと。

      

なおDT Ultramateのディスプレイは常時表示機能にも対応。設定から2種類のスタイルを選んで適用させることが可能です。設定時には"電源消費量が増加する"と警告が表示されるのですが、この常時表示もう通常の盤面と同じように10秒ほどで消灯してしまいます。常時されてないやんというのはご愛嬌ということで。

     

      

時計盤画面から右上のロータリーを押下するとアプリ一覧が表示。すべての写真は撮影していませんが、電話やスマートフォンの通知の確認、各種データの確認や心拍数測定、心電図測定、血圧計測、血中酸素飽和度といった各機能へのアクセスが可能。回転式ロータリーを回すことで画面を動かすことも可能です。


以前レビューしたDT No.1 DT8でもそうでしたが、DT No.1のスマートウォッチは、マルチタスク機能のような機能を搭載。時計盤の画面で上に向かってスワイプすることで起動したアプリの一覧を一発で表示できるようになっています。過去のタスクを消すこともできるのですが、消すことでなにかメリットがあるわけではありません。


下に向かってスワイプするとクイック設定パネルが出現。明るさの調整や、懐中電灯機能、設定画面へのアクセスなどが一発で可能。写真では左上に支付宝(Alipay)が表示されており、アプリ側で設定を行うことで支払い用のQRを表示できるようになっています。日本にいると使うことはないため、設定から表示を消すことも可能です。

     

文字盤の画面を左に向かってスワイプすると、運動状況のサマリーや心拍数計測、気圧計測、天気予報、睡眠状況の確認も可能に。表示する画面についてはユーザー側で追加したり、不要なものは削除することも可能です。この挙動は他のスマートウォッチとも変化はなく違和感はなさそう。

     


なお右に向かってスワイプをすると、謎のショートカットメニューが表示され通知の一覧や、バッテリー残高の確認、電話の発信が可能。なお、通知に関してはスマートフォンに表示されている内容をそのまま確認でき、写真のような長文であっても表示することが可能です。

対応しているアプリについては、アイコンも表示されるため一発でどのアプリからの通知かも確認できるのも良いポイント。フォントに関しては俗に言う「中華フォント」で、一部のの感じの表示がおかしかったり、そもそも明朝体でゴシック体に比べて見ずらいというのは仕方ない部分かと。

     

設定メニューについても日本語化。若干日本語が怪しい部分もありますが、理解できない内容はない感じ。ディスプレイの常時表示機能のON/OFFやサイドキー(右下のボタン)を押下したときの挙動について設定変更が可能です。

多くの健康指標を計測。スマートフォンで整理して確認が可能


    

スマートフォンアプリのWearProではスマートウォッチ側で計測したアクティビティの記録や、睡眠計測、心拍数に血圧、血中酸素飽和度、心電図計測の結果を簡単に確認可能。アクティビティについては、設定した目標の歩数・距離・消費カロリー量に対しての進捗状況も一目で確認できるようになっています。


     

睡眠計測は特に何かの操作をすることなくスマートウォッチで自動的に入眠を検知して計測を開始。同じ日の睡眠計測結果をAmazfit GTR 4(右)とDT No.1 Ultramateで比較してみましたが、睡眠時間についてはほとんど同じ結果に。

中身を見てみると深い眠り・浅い眠り・急速眼球運動の時間が結構異なりますが、グラフを見ている限り全体的な傾向は近いイメージ。DT Ultramateのほうが深い眠りとして認識するしきい値が低く、Amazfit側が"ライト"な睡眠としているものも深い眠りに含んでいるような印象です。

 

心拍数計測については24時間のモニタリング機能を搭載。WearPro側で心拍数モニタリング機能をONにすることで最小10分間隔で心拍数を記録することが可能です。測定した心拍数の傾向はAmazfitなどと同じで正確な計測ができているのかなと。

     

スマートウォッチとしてはめずらしく、血圧の計測にも対応。一定間隔での自動計測機能は搭載していませんが手動で計測することで記録を蓄積していくことが可能。血圧に関しては正直なところ正確なのかどうかを確かめる術はありませんが、それっぽい数字が出ているので参考にはなりそうです。

血中酸素飽和度についても同様。Amazfit側での計測結果とも大きな差があるわけではなかったのでこれも参考として許容範囲の数字なのかなと。ただし、自動計測ではないため、例えば日常的に生活していて突然SpO2値が下がったといって警告をしてくれるといった機能はありません。

     

面白いのがECGセンサーを利用して計測できる心電図測定機能。特にデタラメを表示しているわけではなく、光学式のセンサーを利用することで医療機関で行うような10電極法に比べると精度は低いものの参考レベルなら計測できるもの。これも自動計測ではないため手動で定期的に計測する必要はありますが、たまに測定してみると良いかも。

     

WearProアプリでは、スマートウォッチの各設定の編集も可能。すでに触れた心拍数モニタリング機能の設定はもちろんのこと、スマートウォッチ側で任意のQRコード(LINEなどのQR)を表示できるQRコード機能や、夜間のサイレントモードの時刻なども設定可能です。



      

アプリの通知についても、どのアプリの通知をスマートウォッチ側で表示するのかの制御を行うことが可能。全選択とすると、どうでもいいセールの通知なども届いてしまうため、LINEやメッセージアプリといった普段利用するアプリに絞っておくと良さそう。

DT No.1 DT Ultramate上では、通知が届くと簡単なポップが時計盤に表示。これをタップするとその通知の中身を確認できる感じ。すぐに通知の中身を読むことができるので結構便利。返信機能は備えておらず返信時にはスマートフォンで開く必要があります。

      

時計の文字盤のデザインもWearProアプリからダウンロードして適用することが可能。自身で気に入った画像を文字盤に設定をしたりするものや、デジタルチックな文字盤や、クラシカルなものを設定したりと幅広いデザインを利用できます。

スマートフォンアプリと組み合わせてGPSも利用した運動計測に対応



      

運動計測についてはDT Ultramate単体での運動計測と、スマートフォンアプリのWearProを組み合わせた計測の2種類に対応。DT Ultramate本体にはGPSを内蔵していないため、本体のみで計測を行う場合にはGPSなしでの計測、スマートフォンアプリと組み合わせることでルートトラッキングも含めた計測に対応します。

GPSなしの計測モードでは、ランニングやウォーキングと言った簡単な運動からバスケットボール、サッカー、サイクリングに乗馬といった多くのスポーツモードに対応。スポーツモードは100種類上用意しており、確実に何のスポーツをしたのかを記録することが可能です。


     

スマートフォンアプリを利用すると計測するスポーツの種類は減るもののGPSを利用した計測に対応。なお、スマートフォンアプリから計測を開始してもスマートウォッチ側で自動的にスポーツモードに切り替わるわけではないため、WearProでの計測開始→スマートウォッチでの計測と両方で計測をする必要があります。


計測時には距離や歩数、消費カロリーに心拍数がリアルタイムで表示。同時にAmazfitでも計測を行いながら心拍数の状況などを確認していましたが、概ね心拍数の計測結果は同じイメージでした。ただし、本体に表示される距離やカロリーは、GPSのデータを利用していないため、実態とは結構ずれるイメージです。


スマートフォンアプリのWearProを組み合わせて計測した結果が上のような感じ。運動時間に関しては、計測終了のし忘れによるものなのはご愛嬌。確認できるデータが意外と少なく、心拍数の遷移やVo2max(最大酸素摂取量) の計算などには非対応です。あくまでも距離と時間・歩数が計測できるというイメージ。消費カロリーについても純粋に移動距離から算出しており、心拍数などは特に考慮していませんでした。

あくまでもスポーツ計測モードについては、距離と歩数が記録できる程度で思っていたほうが良さそう。詳細な心拍数の推移や実消費カロリー、VO2Max(最大酸素摂取量)の計算、過去の履歴からPAIの計測など詳細なデータ分析までしたいという場合にはAmazfitシリーズも考えても良いかも。


手頃な価格でスマートウォッチの機能と腕時計デザインを享受できる製品



今回ご紹介したDT No.1のスマートウォッチ、DT No.1 Ultramateは4,000円台で購入できる安価さながら、メタルバンドを組み合わせれば普通の腕時計と見紛うデザインと、スマートフォンの通知表示や心拍数・血中酸素飽和度測定といった標準的な健康管理機能に加え、血圧、心電図測定にも対応し多様な機能も魅力的な製品でした。

現在DT No.1 DT Ultramateは約4,900円で公式通販サイトなどで販売中。これからスマートウォッチを試してみたいという方にも、ラウンド型のスマートウォッチをTPOに合わせて使いたいという方にもおすすめの製品です。

コメントを残す
  • Blogger Comment using Blogger
  • Facebook Comment using Facebook
  • Disqus Comment using Disqus

0 件のコメント :


中華スマートフォン

[中華スマホ][bleft]

DAP

[DAP][bleft]

中華パッド

[中華パッド][bleft]

オーディオ

[オーディオ][threecolumns]

旅行記

[旅日記][grids]

ガジェット

[ガジェット][threecolumns]