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【1MORE SonoFlow】1万円台ながら解像感と音場表現に優れ、パワフルなアクティブノイズキャンセリングを搭載したワイヤレスヘッドホン、1MORE SonoFlowレビュー


当ブログでも口酸っぱくお伝えしているように、秋は旅行の季節。すでに秋の登山にぴったりなスマートウォッチや、紅葉を楽しめるホテルをご紹介。そして最後にご案内したいのがヘッドフォン。登山に行くために深夜バスに、もしくは旅行に行く中で新幹線に、近場への移動に空いてる時間の通勤列車に、と移動する機会はどんどん増えていきます。そんな時に静かな環境を簡単に作れるノイズキャンセリング機能付きヘッドフォンはあれば最高なはず。

今回は1MOREから先日発売されたばかりの最新ワイヤレスヘッドホン、1MORE SonoFlowをレビュー。アクティブノイズキャンセリング機能を搭載し、40mmの大型ダイナミックドライバーに加え、LDAC対応による高音質な音楽伝送で高音質な音楽再生を実現したモデル。それでいながら13,990円で購入できる値段の安さも魅力的な製品です。

※本製品は1MORE INTERNATIONAL LIMITEDより提供いただきました



つや消しブラックの高級感あるデザインと、高い装着性が魅力


     

     

パッケージは"1MORE"のトレードマークである数字の1を型どったデザイン。個人的にはかっこよさと製品写真を両立させる上でもスタイリッシュに決まっているのかなと。本製品は日本オーディオ協会のハイレゾロゴに準拠しロゴを掲示。LDAC接続にも対応していることから、ハイレゾオーディオワイヤレスロゴも掲示しています。

パッケージを開けると最初にフェルト地のハードケースが登場。持ち運ぶ際や、保管する際にハードキャリングケースがあると持ち運びやすく便利。また説明書も合わせて同梱しています。



キャリングケースの中身は、本体の他に充電用のUSB Type-Cケーブルと、有線接続用の3.5mm to 2.5mmステレオケーブル。後述もしますが、本製品の有線接続端子は独自ではないにせよ汎用的ではない2.5mmステレオミニプラグで、有線で使うことが想定される場面ではキャリングケース内に収納して持ち歩いたほうが良いかも。

本体はつや消しのブラックで、真っ黒というよりは若干グレーのようなイメージ。ほどよく色と光沢が抑えられていることもあって高級感もあるデザインに仕上がっています。なお、ヘッドバンド部分にはプロテインレザーを利用し、圧迫感を抑えて高い装着性を実現。実際に付けてみても、側圧はほどよく、また頭頂部への圧力も少なく長時間つけても苦になりませんでした。

     

     

ハウジング部の根本で折り曲げられるようになっており、持ち運びの際には折りたたんでコンパクトに収納することも可能。イヤーパッドのハウジング部は1MOREのコンセプトカラーである赤色で、コントラストが映えるのも魅力的です。なお、カバンの中にぎっしりと詰めると塗装が傷つきやすいのか、簡単に傷がついてしまうので要注意。100円均一などで買えるソフトケースなどを併用したほうが良さそうです。

     

左側のハウジング部にUSB Type-C端子を、右側のハウジング部には有線接続用の2.5mmステレオミニ端子を配置しています。なお、USB Type-Cでの給電時や有線接続時には必ず電源がOFFになるようになっており、USB DAC搭載のヘッドフォンとしてや、有線時にアクティブノイズキャンセリング機能を利用することはできませんでした。



右のハウジング部には電源ボタン、ボリューム+/-ボタン、ノイズキャンセリングON/OFFボタンを配置。電源ボタンで音楽再生時には一時停止/再生を、ボリュームキーは長押しで先送りと曲戻し機能が利用できます。最近はSONYのヘッドフォンのタッチジェスチャー機能に慣れきっており、ついハウジング部をタッチしてしまいましたが、慣れれば問題ないはず。

本体の重量は255g。SONY WH-1000XM4も251g、WH-1000XM5も250gで、概ね他のヘッドフォンと重量は同水準という印象。頭の上に載せ続けていてもその重さが苦痛になる、ということはなくつけ続けられる印象です。

電車内での騒音も軽減するアクティブノイズキャンセリングで快適さも向上



     

1MORE SonoFlowは1MOREがワイヤレスイヤホンで培ってきたアクティブノイズキャンセリング技術である「QuietMax」を採用。電車内や街の雑踏など、ノイズの多い場所であっても静寂な環境を実現することで、移動中であっても自分だけの静かな空間を作り出します。


今回は実際のSonoFlowを持ち出して様々な場所で利用し、そのノイズキャンセリング性能と音質をテスト。まずは旅情あふれる東武特急のりょうもう号から。浅草から栃木県の赤城駅を結ぶ特急列車で、これからの紅葉の季節は秋の赤城山に向けて乗っていきたいもの。もともと車内が静寂ということはありますが、騒音を完全にシャットアウトし自分だけののんびり移動できるスペースを生み出してくれて快適そのものでした。

長距離移動をする際には、いかに静かに快適に移動できるかは肝。それこそ登山などで疲れているときにはリラックスできる音楽を再生しながら特急のシートに身を委ねるというのは至高なはずです。


特急列車の移動を快適にしてくれるのは当たり前として、さらに騒音の大きい通勤列車ではどこまでの性能なのかも確認。混雑している車両でも、LDAC接続であってもアンテナが大きいからなのか安定した接続を確保。音が途切れるということはほとんどありませんでした。

ノイズキャンセリング性能では、私が所有しているSONY WH-1000XM4などに比べると若干弱めという印象。例えば、鉄橋通過時の走行音などはシャットアウトしきれていないですし、自動音声のアナウンスも内容が判別できるくらいのレベル。モーター音などの低音の騒音には強いものの、高音域に関しては他社に一歩引く感じでした。

とはいえ、型落ちになっても本製品の3倍の価格のSONY WH-1000XM4と比較するというのは酷。あまり価格に対して、という書き方をするのは褒められたものではありませんが、1万円台前半でこのノイズキャンセリング性能であれば文句をつける余地はありません


音質に関してもいくつかの音源を用いながらチェック。全体感としては、比較的ハキハキとした音を出す音作りで、解像感と粒度の高い音です。同価格帯の中国メーカーによくあるようなドンシャリサウンドというよりは低域もきちんと鳴らしつつ、ボーカルやストリングスも聴かせに来る感じ。FiiOが過去に発売したFiiO EH3NCなども良かったですが、個人的には1MORE SonoFlowの音作りのほうが丁寧さもあって好みでした。


夏の終わり - aiko (Amazon Music Ultra HD)


ギターとストリングスが哀愁漂う「夏の終わり」を連想させる曲。aikoのボーカルが伸びる様子や、サビでボーカルとギターが力を増している状況でも音が崩れずに再生。2番以降でも各楽器の音を逃さずにaikoの声と両立して再生できていました。ステレオ感がある音作りも嬉しいポイントです。

Automatic - 宇多田ヒカル (Amazon Music Ultra HD)


aikoの曲から打って変わって打ち込みとコーラスが特徴的な楽曲。これも打ち込みとコーラスが左右に大きく広がっておりステレオ感が肝になる楽曲。曲中で多用するリバーブ、メリハリのある打ち込み、そしてコーラス、それぞれを高い解像度を活かして鳴らし分けてくれました。SonoFlowであれば楽しんで聴くことができるはず。

モス - サカナクション


せっかくなので音数の多い曲を。イントロからボーカルもパーカッションも、ギターもベースもとてんこ盛りの楽曲。個人的にはフレーズごとに入るギターの音色と、サビで一気に音が増える部分の再現性が気になる楽曲。この音数が増えたときにも一音一音を鳴らし分け、聴かせてくるのが DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)複合振動板とソフトPETフィルムによって繊細なサウンドを実現した本機の実力とも言えるのかと。



本体に付属する2.5mmステレオ端子と専用ケーブルを利用することで、1MORE SonoFlowを有線接続のヘッドホンとして利用することも可能。有線接続時には必ず本機の電源がOFFになるため、アクティブノイズキャンセリング機能やイコライザー機能は利用不可。有線時にはアンプが働かないこともあってか、無線時とは違って低音が強いくぐもった音質に。

他のレビューでは、この有線接続時が素の音なんて書いているものもありましたが、アンプ+内蔵イコライザー側での修正後が、本機のエンジニア側が意図したチューニングといえる感じ。あくまでも有線接続時には音がなる、その程度に思っておいたほうが良さそうです。

アプリを利用してノイズキャンセリングの切り替えや、イコライザー機能まで充実



1MORE SonoFlowは、他の1MOREのイヤホンと同じく「1MORE Music」アプリを利用した制御に対応。アクティブノイズキャンセリング機能のON/OFF、外音取り込みの切り替えといったヘッドフォンの機能の調整はもちろんのこと、接続するコーデックの変更、リラックスサウンドの再生機能も搭載しています。

    

1MORE SonoFlowは高音質接続を可能とするBluetoothコーデックであるLDACにも対応。ただし、初回起動時はLDACは非対応の状態で、AAC接続が自動選択。LDAC接続を利用したい場合は1MORE Musicアプリで、LDAC接続をONにする必要があります。一度LDACを有効化するとアプリ上から変更しない限りはLDAC接続が維持されるため、アプリを利用できないDAPに接続する場合でも問題ありません。

     

イコライザーについてもアプリから設定可能。11種類のイコライザーを用意しており、スマートフォンやDAP側でデジタルイコライザーをかけるよりも自然な音作りが可能です。ただ、あくまでも個人的な感想ではありますがイコライザーをかけるよりもそのままの音が解像感や、音場の表現では優秀という印象。低音強調機能くらいが、ほどよく低音を持ち上げていてくれた、というような感じです。

   

実験的機能にはとどまるものの、LDAC接続のワイヤレスヘッドホンにしては珍しく、2台の機器に同時に接続するマルチペアリング機能も搭載。私のように専用DAPとスマートフォンの両方を使いたい、という場合には基本的にはDAPで再生、通話の際や、スマートフォンでYouTubeを再生する際にはスマートフォン側というような使い方も可能です。

また、ヘッドフォンやイヤホンを最初に利用する際に便利なエージング機能も「スマートバーンイン」機能として搭載。常にノイズを流し続けることで、ヘッドフォンのエージングを完了させてくれるというもので、使い始めから真の実力を発揮させたいという場合には使い勝手の良い機能かと。

     

寝ホンとして話題になった1MOREのワイヤレスイヤホン、1MORE Comfobuds Zなどでも搭載していたリラックスサウンドの再生機能を1MORE SonoFlowでも搭載。Comfobuds ZやComfobuds Miniのようにプリセットを自由にダウンロードできるというわけではなく予め決まった種類から選ぶタイプではありますが、雨の音や炎の音などを選択して利用可能。

自宅でリラックスする際に音楽ではないBGMが欲しいという場合や、外出先での移動中に利用することで何も再生しない状態にくらべアクティブノイズキャンセリングの効きもよい状態でリラックスサウンドを楽しめます。ただし、現在提供されているヘッドフォンのファームウェアでは、ループ再生時に音が途切れてしまうため修正を待ちたいところ。

機能性の高さと、静寂性と音質の3本柱で買わない理由がないヘッドフォン



今回レビューした1MORE SonoFlowは、1MOREのワイヤレスイヤホン譲りの高性能なアクティブノイズキャンセリング機能による静寂性、40mmの大型ダイナミックドライバーによる解像感と高い音場表現、そしてイコライザー機能やマルチペアリング、リラックスサウンド再生機能など豊富な機能を搭載し、音質、静寂性、機能性の3本柱が充実した製品。



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