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【Amazfit GTR 3】血中酸素飽和度測定も、心拍数測定も、みちびき対応のGPSによる運動管理も、バッテリー持ちの良いスマートウォッチ、Amazfit GTR 3レビュー


近年多く見かけるようになったのが、Apple Watchを始めとしたスマートウォッチ。心拍数測定機能などを搭載し、ただスマートフォンの通知を確認できるだけでなく、健康管理や運動の成果を確認するのにも便利な製品が当たり前になってきました。ただ、高機能化に伴ってバッテリー持ちは悪くなり、毎日マメに充電しないと運用が厳しいという製品も多く不便でした。

そんなバッテリーの不満に対して、機能を一切妥協せずに最長21日間ものバッテリー持ちを維持したのがAmazfitの新型スマートウォッチ、Amazfit GTR 3心拍数測定機能も、血中酸素飽和度(SpO2)測定機能も、GPS(みちびき対応)も搭載しながら、超長時間のバッテリー持ちを実現したAmazfit GTR 3を、メーカーより提供していただいたのでレビュー。AMOLED製のディスプレイで画面も見やすく、最高のスマートウォッチと言って過言ではない製品でした。



Amazfit GTR 3のスペック



ディスプレイ:1.39インチ 454×454 AMOLED
対応デバイス:Android 7.0以上、iOS 12.0以上
バッテリー:標準利用 21日間、ハード利用 10日間
バッテリー容量:450mAh
Bluetooth:5.1 BLE
測位システム:GPS+Beidou+Glonass+Galileo+みちびき
センサー類:BioTracker 3.0 PPG バイオメトリック センサー(6PD+2LED)、加速度センサー、ジャイロスコープ センサー、地磁気センサー、環境光センサー、気圧高度計センサー
防水防塵性能:5ATM
充電時間:2時間
寸法:45.8×45.8×10.8mm
重量:32g
素材:アルミニウム合金+シリコン

薄型軽量で、スタイリッシュな腕時計に進化したデザイン





パッケージはXiaomi系列の他の製品とは異なり、カラフル、かつポップなデザイン。Amazfitシリーズの製造元であるZepp Health Corporationが、Huamiからリブランドした際のブランドエッセンスである「Up Your Game」を体現した色使いが特徴。



同梱品はシンプルで、本体の他にはクイックスタートガイドと専用の充電ケーブルのみが付属します。なお、説明書は日本語化されており、本体のセットアップ・同期に必要なZepp Appのダウンロードなども簡単に行えます。


今回提供されたのは、サンダーブラックとムーンライトグレーの2色展開のうちサンダーブラック。本体はアルミ合金製で、側面部分はつや消しのブラックで高級感があります。ディスプレイ部分は若干ラウンドして、かつ、ベゼルと一体のガラスになっており境界が分かりづらいのも高級感を高めているのが特徴。実際の画面よりも、時計盤が大きく見えるのも良い感じです。


Amazfit GTR 3の重量はバンド込で49gとかなり軽量なのもポイント。Wear OS搭載のスマートウォッチ、TcWatch Pro 3 GPSをこれまでは利用してきましたが、それと比べると11gも軽量で、腕につけたときの重量感がまったく異なります。



重量級のスマートウォッチ、TicWatch Pro 3 GPSに比べると画面の大きさは変わらなくとも厚みが薄く、そしてベゼル部分も小さくまとまってるのも良い感じ。良い意味でスマートウォッチさを減らせていました。




背面には充電端子と心拍数測定・血中酸素飽和度測定に利用するBioTracker PPG 3.0バイオメトリックセンサーを搭載。後述しますが、測定精度や、測定にかかる時間はこれまで利用いてきたスマートウォッチに比べて速く、計測結果もかなり詳細に確認できる印象でした。

側面には2つの物理ボタンも搭載。上のボタンはアプリ一覧に、下のボタンは標準では運動モードの選択が設定。なお、上のボタンの長押し時と、下ボタンを押した際の動作はZeppアプリから変更することができます。




充電には専用の充電アダプターを利用。マグネット式で、他のモデルのアダプターとは互換性はなし。充電端子は、本体の端っこに小さくついていて、外れやすい製品が多いのに対してAmazfit GTR 3は真ん中に配置し、簡単に付けれて、かつ、外れづらいのも好感が持てました。

充電開始時には写真のようなアニメーションが表示され、充電中であることが簡単に確認可能。なお、アニメーションは自動で消灯するため、電力消費的には特に問題ありません。


  

スマートフォンとのペアリングは非常に簡単。Amazfit GTR 3の電源を入れた状態で、Zeppアプリからスマートウォッチの追加、そして「QRコードのないウォッチ」で検索をすれば、上のようにすぐにペアリングが可能です。


なお、提供機はファームウェアバージョンが7.0.0というほぼ開発段階のもの。このため、ディスプレイ上には常時FPS表示がされたり、技適を始めとした認証情報が表示できなかったりと、仕上がっていない状態。

Zeppアプリ側から最新のファームウェアをダウンロードし、インストールすることで問題がすべて修正されたバージョンにアップデート可能。ただし、私の場合は、アップデートを開始してインストールが完了するまでに1時間半ほどかかった印象。購入初期の場合は、最初のセットアップに意外と時間がかかることを考慮しておくと良さそうです。

Zepp

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Huami Inc.無料posted withアプリーチ



サクサクとアプリや通知を見ていける操作性が魅力



Amazfit GTR 3は、独自開発のOS、Zepp OSを採用したことで低消費電力と、ストレスを感じない操作性を両立したことがポイント。Zepp OSのOS単体のファイル容量は55MBで、以前のOSであるAmazfit OSの10分の1に。小容量のOSによって、Amazfit OSにくらべて65%も電力消費量を抑えています。


それでありながら、60fpsでの画面表示にも対応し、高いグラフィック性能も実現。時計の文字盤の表示や、アプリの操作などはスムーズに描写。標準で搭載している天気アプリなどでは、ダイナミックな画面効果やアニメーションも追加され、見ていて楽しいディスプレイを実現しています。



スマートフォンの通知については、SNS系のアプリ(Twitter、LINEなど)は、標準で通知のミラーリング機能がONになっていました。また、通知の表示時にアプリのアイコンも合わせて表示することができ、直感的にどのアプリから通知が来ているのか分かるのもポイント。

他にもスマートフォンで鳴る通知については、すべてのアプリの通知を同期することも可能。その場合は、どのアプリから来た通知なのかは表示されず、通知のタイトルと中身が表示されるのみ。また、SNSを含め返信などには対応していません。返信も利用したいという場合は、Wear OS搭載機がマストと言えます。




なお、2022年4月末に配信されたアップデートで、LINEなどのメッセージにAmazfit GTR 3 上から直接返信できるようになったのもポイント。返信できるのは自分で設定した定型文と絵文字のみですが、利便性はさらに向上しています。





Amazfit GTR 3には、数十種類のアプリが予め用意されておりスマートウォッチとして欲しい機能をカバー。個人的にはスマートウォッチ上でなにか作業をする、ということは少なく目覚し時計とカウントダウンタイマーを使うくらい。そのため、Amazfit GTR 3で事足りてしまうわけ。


なお、Zepp OSのMini App FrameworkにはWEBベースのアプリ開発キットも含まれており、今後はサードパーティ製のアプリにも対応させたりアクションカメラのGoProを操作できるようにする目標とか。現在はアプリストアには僅かなアプリが用意されているのみで、今後の拡充に期待したいところ。


  

文字盤に関しては、プリインストールのものの他に数十種類のオリジナルのものもダウンロード可能。スマートウォッチらしいデジタル時計らしい文字盤から、通常の時計と見違えるクラッシックな文字盤まで豊富に準備されており、基本的には満足できるはず。個人的には、一切飾りのない文字盤も欲しかったのですが、現在のところはそこまでは用意されていない印象です。


なお、文字盤は常時表示にも対応。バッテリー使用量が非表示に比べて増えてしまうものの、写真のような最低限の表示で消費量の増加は抑制。時計として十分使えるレベルの文字盤表示を常に行えるため、ふと時間を確認したいという場面でも安心です。

なお、この常時表示の状態から手首を時計を見るような姿勢で傾けることで通常の文字盤表示に切り替えたり、通知が来た直後であればその内容を確認することが可能。画面をタップしたり、ボタンを押したりといった操作なしですぐに確認出来るのは便利です。


Amazfit GTR 3は音声アシスタントとしてAmazon Alexaも搭載。日本語の場合は、オフラインでの音声認識には非対応であるものの、Alexaを起動し、スマートウォッチに向かって話すだけでアラームのセットや、天気予報の確認、自宅のAlexa対応機器の操作まで可能です。


画面を上から下にスワイプすると、クイック設定ツールが表示。Amazfit GTR 3の画面を明るく点灯して簡易的な懐中電灯として利用したり、スマートフォンの音を鳴らして探したりすることも可能です。

  

なお、Amazfit GTR 3の設定については、本体の設定だけでなく各種ボディーセンサーに関するアプリも含めてすべてZeppアプリ上から変更可能。GTR 3の画面からわざわざ設定項目を探すことなく、スマートフォン上で設定できるため便利でした。

みちびきにも対応したGPSで、高精度なスポーツ計測を実現



Amazfit GTR 3はGPSだけでなく、日本の準天頂衛星システムである「みちびき」にも対応した、高度な位置測定システムを搭載。屋外でなら、すぐに現在地を測定し高い精度で移動距離を測定可能で、ランニングやサイクリング、乗馬の際の運動の効果を正確に計測することが可能です。


  

実際に運動の状況を計測する際には、GPSをもとにした移動距離や、スピードの変化はもちろんのこと、心拍数測定機能と、血中酸素飽和度測定機能での結果も合わせて分析。消費したカロリー量や、トレーニングでの効果も可視化してくれます。

このAmazfit GTR 3での計測結果と、毎日の体重、体組成を正確に、かつ、簡単に計測できるXiaomi スマート体組成計を併せて利用することで、日々のトレーニングと、それによる体の変化を記録し、モチベーションを保つことが出来るわけです。



  

運動の状況や、その成果についてはZeppアプリ上で一元管理可能。左のように、過去の運動の結果を一覧表示したり、直近一週間の活動を運動指標の「PAI」で表示することも可能。このPAIという指標は、各個人の心拍数データ、安静時心拍数と、運動量からスコアを計測し、100以上を達成すれば生活習慣病、特に心疾患のリスクを低減することが可能というもの。

このスコアは毎日更新されていき、かつ、直近一週間の運動によって決まっていくため継続的に運動をしないとスコアを維持できないというもの。記事執筆時の私のPAIは63、一応これでも通勤に毎日40分ほど歩き、土曜日には乗馬を3時間、そして祝日には往復20kmのサイクリングもしたのですが、全然足りないようです。


血中酸素飽和度の測定にも対応。睡眠計測を始めとした高度な健康管理機能




Amazfit GTR 3のBioTracker 3.0 PPG バイオメトリック センサーでは、スマートウォッチでは当たり前の心拍数測定機能と、新型コロナウイルスの感染拡大によってその重要性が認知された血中酸素飽和度(SpO2)の測定に対応。体の健康状態の変化を素早く認識することができます。

血中酸素飽和度、心拍数ともに24時間の連続計測も対応。運動中や睡眠中といった特定の場面に限らず、常に一定の間隔(アプリから間隔は変更可能)で計測し続けることで、安静時心拍数などの変化もすぐに発見できるわけ。セルフ健康チェックにおいて自身の体の状況を把握するのは重要で、24時間計測機能はマストです。


24時間の計測機能に加え、Amazfit GTR 3では「ワンタップ測定」も搭載。例えば運動後や、飲酒後など特定のイベントのあとに、自身の体の状況を総合的に測定することが可能。わずか45秒で心拍数、血中酸素飽和度、体にかかっているストレスの状況といった健康指標を一気に確認できるもの。

  

計測したデータはZeppアプリに自動的に同期され、グラフを用いて健康指標の変化や、ストレスの度合いをチャートで分析し表示。ストレス度の計測は、活動中はあまり測定されていない印象ですが、それでもどんな時に身体的にストレスを感じているのかが一目瞭然。上のスクリーンショットでは飲酒をした夜にストレスが高くなっていることが確認できます。

  

高度な睡眠計測機能を搭載しているのもAmazfit GTR 3の特徴。夜横になってしまえば、Amazfit GTR 3側で自動的に就寝したことを検知。就寝時の体の動きはもちろんのこと、心拍数や酸素飽和度も常に測定し続け、睡眠の質と呼吸の質についても分析。

なお、Amazfit側の説明によれば、夜は22時までに就寝するのがベストとか。なかなか、現代社会で22時までに就寝というのは難しいですが、こうやって就寝時刻と睡眠時間を提示されると改めて早寝早起きの重要性を認識させられます。

  

その他の指標や体の状況は、体組成計の計測結果と併せてZeppアプリ上で統合して管理。体重測定もXiaomi体組成計で行うようになれば、ほぼ毎日Zeppアプリを開くようになるため、身体の状況を毎日見ることになるはず。

  

また、ZeppアプリとGoogle Fitを連携させることで、運動や体重などのデータをGoogle Fitに同期することも可能。なお、Google Fit側での計測機能をONにしていると、スマートフォン側のGoogle FitとAmazfit GTR 3での計測結果の両方が表示されてしまうため注意が必要。

Google Fitにはランニングやウォーキング、サイクリングといった標準的な運動の結果が、心拍数測定の結果も含めて同期されるため、概ねZepp App側と同じ結果を表示することが可能。ただし、乗馬などの標準的でない運動については、同期されないため正確な情報はZepp側で確認する必要があります。


各種ボディーセンサーや、高精度なGPSをフル活用していて不安になるのがバッテリー持ち。購入したばかりでありバッテリーの劣化が始まっていないのも一因ですが、かなり長期間バッテリーが持つのも特徴。

上のスクリーンショットでは、丸3日間、24時間の心拍数測定と血中酸素飽和度測定、さらに乗馬クラブでの乗馬の計測まで行った状態での結果。3日間で55%しかバッテリーを消費しておらず、2,3日に1回充電すればまったく問題ないのは旅行好きとしては旅先に充電ケーブルを持っていく必要がなく嬉しいポイントでした。

健康管理と高い利便性を兼ね備えたスマートウォッチ、マストバイです



今回レビューしたAmazfit GTR 3は、スマートウォッチとしての通知確認やAlexa対応といった利便性と、血中酸素飽和度測定、心拍数測定の24時間計測機能、そしてみちびきにも対応した高精度な位置測定機能を使った運動計測機能と、欲しい機能がすべて揃った万能モデルでした。

それでいながら、丸々3日間利用しても約半分のバッテリーを確保できる省電力性も兼ね備え、まさにスキがないモデル。それでいながら、価格は3万円台という低価格を実現したモデル。他のスマートウォッチで、計測できる内容や、バッテリー持ちに少しでも不満があればすぐに乗り換えたいモデル。私もTicWatch Pro 3 GPSから乗り換えてしまいました。マストバイです。



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